エピローグ
GM:さて、惨號霧子はもう一度伏魔殿のほうを見つめ、風理とテンリに一言「ごめんなさい・・・
ありがとう。」といって岐路につきます。
橘素衛
GM:北条不二が目を覚まします。
不二:『うー・・・ん。』
素衛:『気がつきましたか。いいですか、まず帰ったら一日8時間ペースで4時間が僕の講義、4時間が
傀儡打ち。まずノミ素振り100回から始めましょう。』
告未PL:ノミ素振りって(笑)。
不二:『まだ僕を生徒のように扱うのですね。』
素衛:『だって・・・あのですね、あなたはいつまでたっても僕の生徒ですよ。親と子の関係と同じなんです
から・・・子にとって親がいつまでも親であるように、教師はいつまでも君の教師なんです。』
不二:『傀儡打ちの技術であなたを超えても・・・ですか?』
素衛:『君の技術はね、もうとっくに僕を超えています。卒業のときに言ってあげるべきでしたね。』
告未PL:ついていきてえ。
風理PL:先生〜。
不二:『僕は一生、先生には追いつけそうにありませんね・・・。』
素衛:『そんなことありませんよ。ゆっくりでも確実に育っていくのですから。人間も・・・傀儡もね。さ、行きま
すよ。』
GM:不二は先生の肩をかりながらいろいろな話をして帰って行きます。
素衛:ああ、背も追い抜かれたな・・・とか思いながらね。
告未
GM:挨拶してくの?じゃあしてくれ。
告未:『霧子さんの護衛任務完了しました。・・・あなたが風理さんですか・・・がんばってくださいね。』
惨號霧子:『なんだかよくわからないですけど、ありがとうございました。今度こちらにいらっしゃったときは
お茶でも飲んで行ってくださいませね。』とよくわかってない霧子。
告未:『たぶんもう来ることはないと思いますよ。でも遠いところから皆さんを応援していますから。』
惨號霧子:『私も告未さんのことを応援しておりますわ。』
風理:『告未さん・・・もしかして。』
告未:『んーんー。それから先は言わないほうが身のためです。』
風理:『そうですね、未来は・・・』
告未:『知らないからこそ希望が持てるんでしょう?それでは私は失礼します。』
GM:よし、じゃあ未来に無事帰れましたよー。伏見の前。
伏見:『よう無事に帰ってこられましたなぁ。』
告未:『ただいま戻ってまいりました。・・・ちゃんとやったよ。』
伏見:『わかってますえ。』
告未:『そりゃあ伏見は何だってわかってるだろうけど。』
伏見:『告未はんの活躍のおかげで今の惨號霧子の居場所もわかるようになりましたしなぁ。』
告未:『どういうこと?』
伏見:『まあいろいろありましてなあ。』
告未:『でも、伏見がやってることだから大丈夫だと思う。』
伏見:『そういえば何かほしいものがあるとか言っていたような・・・。』
告未:『・・・・あ、いいや。それ、また今度で。』
伏見:『そうですか?まあゆっくりおやすみなはれ、告未はん。』
告未:『あ、そうだ、一つ聞きたいことがあるんだ。戮號霧子はあの後どうなったのかな?』
伏見:『戮號はんですか?それはなあ・・・』
GM:といってつなげろと。では華井さん
華井喧一
GM:では華井さん。戮號霧子の看病の元・・・といっても包帯を無様に巻いたくらい。気がつきました。
戮號霧子:『気がつれたようですわね、華井様。』
華井:『ここはどこだ?』
戮號霧子:『木場の宿ですわ。・・・私は結局、北条様には捨てられたようなかたちになってしまったのですが。』
華井:『まあしょうがねえんじゃねえか?』
戮號霧子:『あなたのおかげで帰るところがなくなってしまいましたわ。』
華井:『なんだ、俺のせいか。』
戮號霧子:『まあ半分くらいは責任を感じていただきたいものです。』
華井:『まあいいじゃねえか、どっちにしたって俺はお前に貸しが二つあるんだからな。』
戮號霧子:『貸しといいますと?』
華井:『2回もお前の命を救ってやった。』
戮號霧子:『そんなこともあったかも知れませんわね。』
華井:うわぁ、言うなあこいつ。
戮號霧子:『どうしたらその借りとやらを返すことができますの?』
華井PL:座ってるのかな?
GM:お望みならば座ってましょう。
華井:では寝てるところにごろん、と膝枕を。『しばらくこうしててくれ。』
戮號霧子:『・・・。それでよろしいのですか?』
華井:『んー。』といって目を閉じる。
GM:じゃあ、そのまま寝てくれ。チットやるから。で、寝たところで・・・
戮號霧子:『華井様・・・おそばにいさせてくださいませね。』
GM:その戮號霧子の顔はとても穏やかだった、というところで次に行きましょう。
風理
GM:藤霧邸に戻ってまいりました。
惨號霧子:『風理君、疲れたでしょう?』
風理:『いろいろあったもんね・・・。あのね・・・。』
惨號霧子:『なんですの?』
風理:『この間・・・・・・・・・・いや、なんでもない。この間の小旅行、楽しかったね。また、行きたいな。』
惨號霧子:『そうですわね。今度はもっと気楽に行きましょうか。』
風理:『お留守番させちゃった天理ちゃんもさそって・・・ね。』
惨號霧子:『風理君。藤麿様はあの時、伏魔殿で、光の中でこうおっしゃいましたの・・・。「辛いだろうけど、
思い出と共に生きろ・・・それが人として生きるということだ。」と。・・・だから、私はもう大丈夫ですわ。』
風理:空を見上げて『かっこよすぎだね。』
惨號霧子:『本当に、藤麿様らしい・・・。』
GM:そして小さくつぶやきます。
惨號霧子:『それに、会いたくなったらいつでも会いに来てくださいますわよね・・・藤麿様。』
GM:いっぺんの曇りもない空の下、小さく鈴虫が鳴いたような気がした。
「霧の彼方の…」 完